【ファイナンシャルプランナー(FP)】は、お金にまつわる知識をベースに顧客が望むライフプランのコンサルティングを行う総合アドバイザーです。
試験には3級・2級・1級があり、ビジネス全般に役立ちますが、特に金融業界で働くには2級レベルの知識が必須となります。
「NPO法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会」「一般社団法人 金融財政事情研究会」の2団体が試験を実施しており、どちらで試験を受けてもファイナンシャル・プランニング技能士(FP技能士)に認定されます。
また、3級・2級・1級のFP技能士は国家資格ですが、民間資格であるAFP・CFP®試験もあります。
■2級FP技能士とAFPの違いは?
2級FPとAFPは試験も共通で業務や知識に違いはありませんが、AFPは2級FP試験合格に加えて、日本FP協会の認定研修修了と協会への登録が必要となります。
また、2年ごとの資格更新も必要となり、その際には所定の継続教育が義務付けられています。ファイナンシャルプランナーとして仕事をしていきたい場合は、常に新しい情報を拾い、スキルアップしていく必要があるため、AFP認定者になることをことをおススメします。
■CFP®とは?
将来的にはファイナンシャルプランナー(FP)として独立開業もできる「日本唯一の国際認定資格」です。世界24カ国・地域で認められた世界水準のサービスを提供できることを証明できる資格となっています。
AFP資格と同様に、資格更新制度があり、2年間で30単位の継続教育単位を取得することが義務付けられています。
1.難易度
3級:(易しい)
・・・FPの入門ともいえる試験。暮らしの中で役に立つお金の知識を学びます。
2級(AFP):(ふつう)
・・・2級を取得すれば、人にアドバイスができるレベルになれます。金融業界では必須のレベルであり、取得しておくと就職・転職にも有利!FPとして仕事をしていきたいと思う人は、2級FP技能士+AFP資格の取得がオススメです。
1級:(難しい)
・・・CFP®と並び、国内ファイナンシャルプランナー(FP)の最高難易度の国家資格です。独立開業を目指す人や仕事にバリバリ生かしたいという人向けの上級レベルの資格です。
2.受験資格
【3級】
受験資格の制限はありません。
【2級】
次のいずれか一つに該当すること
・日本FP協会認定のAFP認定研修を修了した者
・3級FP技能検定合格者
・FP業務に関し2年以上の実務経験を要する者
【1級】
<学科試験>次のいずれか一つに該当すること
(1)2級FP技能検定合格者でFP業務に関し1年以上の実務経験を有する者
(2)FP業務に関し5年以上の実務経験を有する者
<実技試験>次のいずれか一つに該当すること
(1)1級FP技能検定学科試験合格者
(2)CFP®認定者
(3)CFP®資格審査試験全課目合格者
※(1)と(3)については、実技試験実施年度の前々年度以降の合格者に限る
※CFP®認定者(全課目合格者含む)は、1級FP技能検定試験を免除され、実技試験から受検できます。
3.試験方式・科目
【3級】
<学科試験> 筆記(マークシート形式) ○×三答択一 60問/120分
ライフプランニングと資金計画、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業継承
<実技試験> 筆記60分
次の3つから1つを出願時に選択
【日本FP協会実施】 三答択一式 20問
①資産設計提案業務
【金融財政事情研究会実施】 事例形式 5題
②個人資産相談業務
③生保顧客資産相談業務
【2級】
<学科試験> 筆記(マークシート形式)四答択一 60問/120分
ライフプランニングと資金計画、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業継承
<実技試験> 筆記90分
次の5つから1つを出願時に選択
【日本FP協会実施】 40問
①資産設計提案業務
【金融財政事情研究会実施】 事例形式 5題
②個人資産相談業務
③中小事業主資産相談業務
④生保顧客資産相談業務
⑤損保顧客資産相談業務
【1級】
<学科試験>
<基礎編>筆記(マークシート形式)四答択一 / 50問<応用編>筆記(記述式)事例形式 5題
ライフプランニングと資金計画、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業継承
<実技試験>
次の2つから1つを出願時に選択
【日本FP協会実施】 筆記(記述式) 2題/120分
①資産設計提案業務
【金融財政事情研究会実施】 口頭試問試験/半日
②資産相談業務
4.試験実施会場
全国47都道府県で実施
5.試験の年間スケジュール
※FP試験は「NPO法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会」「一般社団法人 金融財政事情研究会」の2団体が実施しています。
【3級・2級】 年3回(同一日程)
■5月試験
3月中旬~4月上旬 | 願書配布・出願 |
5月第4日曜日 | 本試験 |
6月下旬 | 合格発表 |
■9月試験
7月上旬~7月下旬 | 願書配布・出願 |
9月第2日曜日 | 本試験 |
10月下旬 | 合格発表 |
■1月試験
11月上旬~下旬 | 願書配布・出願 |
1月第4日曜日 | 本試験 |
3月上旬 | 合格発表 |
【1級】 年2回
学科・実技の試験は別日に実施され、学科試験の合格者のみ実技試験を受検することができます。
(ただし、合格した学科試験の試験日の属する年度の翌々年度末までに行われる実技試験に限ります)。
<学科試験> ※1級の学科は「金融財政事情研究会」のみ実施
■9月試験
7月上旬~下旬 | 願書配布・出願 |
9月第2日曜 | 本試験 |
10月下旬 | 合格発表 |
■1月試験
11月中旬~下旬 | 願書配布・出願 |
1月第4日曜 | 本試験 |
3月上旬 | 合格発表 |
<実技試験>
【日本FP協会実施】※年1回
■9月試験
7月中旬~8月上旬 | 願書配布・出願 |
9月中旬(年1回) | 本試験 |
11月上旬 | 合格発表 |
【金融財政事情研究会実施】※年2回
■6月試験
3月下旬~4月中旬 | 願書配布・出願 |
6月上旬~中旬 | 本試験 |
7月下旬 | 合格発表 |
■2月試験
11月中旬~12月上旬 | 願書配布・出願 |
2月上旬~中旬 | 本試験 |
3月下旬 | 合格発表 |
6.AFP・CFP®認定者ってどんな人?
▼AFP・CFP®認定者の年齢・職業は?
年齢別割合
10代~20代 | 6% |
30代 | 19% |
40代 | 34% |
50代 | 29% |
60代以上 | 12% |
職業別割合
FP事務所・士業事務所 | 7% |
証券 | 16% |
銀行・金融 | 11% |
生保・損保 | 23% |
不動産・住宅 | 6% |
事業会社 | 14% |
協同組合 | 5% |
官公庁・自治体・団体 | 4% |
学生・主婦・その他 | 14% |
金融機関に限らずさまざまな分野で、幅広い年代の資格認定者が活躍していることがわかります。
特に生保・損保の会社で働いている人の割合が多く、保険のアドバイザーとして活躍するには、FP資格が特に必須であるということがわかります。
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■最後に■
ファイナンシャルプランナー(FP)試験情報についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
FPは、あらゆるビジネスに役立つ資格であり、身の回りのお金にまつわることを知ることは、日々の生活にすぐに生かせます。まずは、3級からチャレンジしてステップアップを目指してみてもいいかもしれませんね。
試験のことがわかったら、ぜひファイナンシャルプランナー(FP)の仕事や魅力についても知って頂けると幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。